二人のさまよえる日本人その1 中国(画廊)あたりでさまよいました

 志紀さんとこないだ円山を散歩してきましたー。 散歩というか、基本テーマが『さまよう』だった気がします。一応最初にフィンランドの雑貨店に行くということにはなっていたのですが、あとはなんか向こうでフラフラ歩きながらテキトーに店とか入ろうと。 なんかついでながら、私がそのやりとりのメールのタイトルで出した「二人のさまよえる日本人」(原題はさまよえるオランダ人。なんか十二人の怒れる男も混じったかもしれん)が志紀さんのツボに軽く入ったようです。まあそんな感じでほぼノープランで会合。 当日は寒くなるかなと思っていたけれど、意外に暖かなよい日だったのでした。 西18丁目で11時待ち合わせだったのですが、自分、バス・地下鉄・地下鉄の接続がことごとくなんかズレて、約束に10分ぐらい遅れる。 ひいいいいと思いながら待ち合わせ場所に着くと、志紀さんは突然「フィンランドの雑貨店は、12時開店なのでまだ一時間近くあるかも」と言い出しました。へうっ! しかし彼女はついで、「なのでここが気になったのでどうでしょう」と地下鉄にある周辺地図の広告にある、中国画廊という場所を指し示しました。フィンランドからいきなり中国!? あー、勿論全くかまわないのですが、なんかしょっぱなからいきあたりばったり旅の予感がする。さすがさまよえる日本人です。 ヨーシじゃあ行こうと地図を見て、その画廊から一番近い出口から外に出てみると、アレ? ……。 もう全くわからない。 あー……、ここはどこだろう。 二人でおろおろしていると、どうやら他人から見てもよっぽどおろおろしていたらしく、「なに、どこ行きたいの」と知らないおじさんがクールに話しかけてくれました。 志紀さんは「中国画廊というところで、何条何丁目みたいなんですが」みたいにおじさんに対応。どうやらケータイで詳細を調べておいた様子です。は、ハイテクノロジーやな……。とか思いながら自分もテキトーに相槌をうったりしてみる。 それでもけっこうとまどったものの、おじさんは「あああそこか。でもわかりづらいから連れてってあげる」と親切きわまりないことを言ってくれました。おじさん! おじさんに感謝しながらトコトコついていくと、確かにけっこうわかりづらい場所のようです。なんというかこの辺特有の細い路地みたいなところを通るので、ハッキリクッキリした道に慣れた北のほうの市民は迷うというより違和感を感じるのでした。 結局、けっこう離れた場所なのにおじさんは最後まで連れて行ってくれて親切でした。というかおじさんがいなかったら多分見つけられていなかったです。ありがとうおじさん! 辿りついた中国画廊はこんな看板だ! で。 なんか……、ここまできて、入るかどうかで躊躇する。 三階建てくらいの、ふつーの会館ですが。コレ入っていいのでしょうか。案内のところには二階が写経場って書いてあるし。中国と日本の仏教文化交流なんかも行っている感じです。 しかし「こちらからお入りください」とか左側の入り口に向かって親切に矢印も書いてありますし、ここまで連れてきてくれたおじさんにも悪いし、確かに写経場はちょっと気になるけど、まあ勇気を出して行って見ましょう。二人なら大丈夫さ多分。 そしてなんか小さな、学校の教員玄関みたいな感じの入り口に入ると男の人がいました。 「見せていただいていいですかー」と聞くと「どうぞどうぞー、展示室は三階です」と言われました。ふつーに言われたので多分いいのだろう。どうやら花鳥画展をやっているみたいです。 中国文化がもたらすものなのか、スリッパが放射状に五揃いぐらい並べてあります。それもなんかつるつるしそうなくらい立派な生地のスリッパです。まあ少し躊躇しながら履いて階段をノコノコ上ると、階段の途中の壁にもう立派な中国絵画が飾ってありました。 なんかあまねく値札もついています。この辺華僑スピリッツか単に利便か。ほほうーと眺めているとすぐに三階に着いてしまいました。 会館自体も小さいのですが、展示場もちいさめです。 一部屋を軽くくぎって絵を展示しています。 こんな感じ。 写真を撮ってよかったのだろうか……。ダメとは書いていませんでしたが……。怒られたら消します。 他にお客さんが誰もいないので、二人で非常にダラダラ眺める。もう貸切状態です。この絵がいいとかこの絵が好きだとかこの絵は和室に欲しいとか、この絵は花鳥画展なのに鳥がいないとか言ったりいいたい放題。足跡帳みたいなのがあったので、二人で感想を書いたりしました。わしら真面目だなあ。 どうやら会館には一階のお兄さんのほかには誰もいないようなので、二階も覗いてみました。だってなんかすごくドアがオープンだったんだ。 二階は写経場です。大きな部屋に写経のための机が真面目な感じに並べてあって、前のほうはステージみたいな感じになっていて、そこに仏像とかトラの置物とか飾ってありました。立派だ。 後ろのほうには一卓、あの「中華料理店にあるクルクル回るテーブル」が置いてありました。きっと写経が終わったらここで美味しいものを食べるに違いない。 そんな感じで、意外と非常に満喫する我々。帰りにまたお兄さんに挨拶して外に出ました。ありがとう中国画廊! さあ次は今度こそフィンランドの雑貨店に行きます。大丈夫地図もあるしすぐに辿りつけるさ多分。多分ですが。 なんか微妙ですが長くなってきたので、それはまた次回。意外と中国画廊が盛り上がってしまった……。

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