神が「シャコたべなさい~」と言ってくださいました

 ツイッターにも書きましたが、私はシャコが好きなんですね。 志紀さんは見た目で食わず嫌いと言っていましたが、そういわれてみれば確かに、虫というかインセクトというか(同じ意味)。アレが海でざわざわ動いているのを食べる気はあまりしないか。 しかし、私は中身が好きなので、特に今まで気にせずにあの虫っぽい頭をむしり取り、甲羅っぽい装甲をベリメリと剥がし。普通に美味しくいただいておりました。 そのことを兄に話すと、やはり兄もあの見た目が嫌いらしく、「海底に沈んだ死体を食べているような」という食欲を無くす語りをしだしました。嫌なやつだ。「でも中身は好きなんだよね?」「好き。剥いてあればおいしい」 気持ちの悪い想像をさせるくせに図々しい男です。 車で走っていたのですが、その時、タイムリーに「おたる産シャコ」というのぼりが! 回転寿司です。「入るか」と、兄が今すぐウインカーを出そうとしたので、「仕事が終わってからだ!」と押しとどめる。 結局仕事が終わって、とっぷり夜になってから行ってみました。もうその頃には頭はシャコのことしか考えていません。 初めて入るお店でしたがカウンターに通され、係のお姉さんに「あの辺りがオススメです~」と、ソイとか鯛のこぶ締めとか、メニュー外メニューが書いてぶら下がっているあたりを示されます。 でもシャコが無い。「あの、シャコは」「ああ、あちらに書いてありますよ~」 見ると、シャコだけ特別扱いで、なんとポスターになっています。 値段498円。「500円かよ!」 なるほど特別扱いするだけのことはあります。「いや……、シャコって一匹200円とかするし、二匹付くだろうから別に高いというわけでも」 とりあえずシャコと他2品ぐらい頼んでみます。「シャコは甘ダレを付けますか」「ええと、ハイ」 とりあえず付けてみるか。 あまりお客さんがいなかったので、わりとすぐやってくるシャコ。 さすが500円だけあるというか、金のお皿に乗ってきました。 はぐり。 ……。 うまい。大きいシャコで、メスだったらしく中にタマゴがたっぷりで、口の中にシャコの香りとタマゴの感触がいっぱいに広がります。 むしゃ。むしゃ。むしゃ。「おいしかった」「おいしかった」 おいしかったですが、500円なのでこの辺にしておきましょう。でも悔いは全くない。 他にソイ(好きだ)とかしめ鯖とか銀がれい(これも好きだ)とか静かに食べていると、新しく年配のご夫婦がやってきました。「シャコを」「タレつけますか」「つけて」 おお、シャコ人気です。「ん~」 ご夫婦もシャコをどうも大変喜んでいる様子です。ええもう美味しいので味わうがよいですよ。暢気に聞いていると、いきなり奥さん言い出しました。「あの、またシャコ」 ブッ! なんとそのご夫婦、もう一つシャコを注文です。シャコだけで1000円注文ですよ! なにさらす! 大変羨ましいですが、同じことをするわけにもいかずにブリのあら汁とかすすります。 ともあれ、あーおいしかった。 メスもタマゴがあっておいしいですが、私はオスもシャコの身を純粋にたくさん食べることができて好きですよ。 シャコは小樽では売っていると思うのですが、多分卸売市場が違うのか、少なくとも今の札幌ではあまり売っていないのでした。 予断ですが、このあいだ食べた厚岸産ししゃもが、「600円」と書かれていて頼んだら3匹しか入っておらず、「一匹200円かよ!」となりましたが、そいつが至上最高にうまかった……。 すごい大きくて、タマゴがはちきれんばかりに入っていて、ちょううまかった……。 食べ物は値段じゃないと思っていますが、けっこう価格が品質にダイレクトに響く食べ物もやっぱりあるのでした。あとウニも浦河(だったか)で食べたやつ(3,600円ぐらいのウニ巻き。ウニ足りなかったというのと、若い女子二人だったのでタダにしてくれた)を越えるものはまだない……。

ねこだれる

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